原発容量3倍「賛同しない理由ない」 乗った日本政府、安全へ懸念も
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれている国連気候変動会議(COP28)にあわせ、「世界全体の原発の設備容量を2050年までに3倍に増やす」との宣言が2日発表され、日本を含む22カ国が賛同した。温室効果ガスの排出を減らす対策の一環として、米国が呼びかけていた。
賛同したのはほかに、英国やフランス、スウェーデン、韓国、COP28議長国のUAEなど。「今世紀半ばまでに温室効果ガス排出の実質ゼロを達成する上で、原子力は重要な役割を果たす」とし、世界の原発の設備容量を20年比で3倍にする目標を掲げた。
世界原子力協会によると、世界の原発は436基。発電電力の約10%をまかなっている。特に中国で新設が進んでおり、エジプトでも新たな建設が始まっている。発電量は米国が最も多く、中国、フランスと続く。
原発は発電時に温室効果ガスを出さず、電源の脱炭素化に期待する声がある。国際エネルギー機関(IEA)は、気温上昇を産業革命前より1・5度におさえるには、50年までに2倍以上の容量が必要としていた。会合でフランスのマクロン大統領は「原子力は気候変動との闘いに不可欠な解決策」とした。
日本は東京電力福島第一原発…
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