「有効性・安全性に影響なし」 データ改ざんなど治験不正 厚労省

藤谷和広
[PR]

 医薬品などの臨床試験(治験)を支援する会社メディファーマ(東京都港区)がデータ改ざんなど不正な治験をしていた問題で、厚生労働省は同社が関わった治験を経て承認された25品目の医薬品・医療機器について、「有効性・安全性に影響はない」とする調査結果を公表した。27日の厚労省の専門家部会に報告した。

 厚労省は情報提供をもとに8~9月、同社に医薬品医療機器法に基づく立ち入り検査を実施。対象ではない人を治験に参加させたり、データを改ざんしたりといった臨床試験の実施基準に関する省令(GCP)違反が確認された。

 同社は2012年の創業以来、123治験に関わり、医薬品23品目、医療機器2品目が承認されている。厚労省は、この25品目についてデータの検証などをした結果、同社が担った業務は治験の一部にとどまることから、全体の結果には影響を及ぼすものではないと判断した。健康被害の報告もないという。違反の規模については「精査中」とした。

 厚労省は今後、同社から提出される報告書なども踏まえ、対応を検討する。(藤谷和広)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら