豪華寝台列車「瑞風」、大田市に立ち寄り決定 来年秋から

堀田浩一
[PR]

 JR西日本の豪華寝台列車トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」の新たな立ち寄り観光地に島根県大田市が選ばれた。JR西が12日、発表した。来秋から温泉津(ゆのつ)駅(同市)で乗客が下車し、世界遺産石見銀山遺跡をめぐる観光プランを組み込む。

 瑞風は2017年6月に運行を始めた。京都―下関を結ぶ1泊2日の山陰上り・下りコースと山陽上り・下りコース、2泊3日の山陽・山陰周遊コースの5コースがあり、必ず1日1回、途中駅に立ち寄り、名所などをめぐる旅を用意している。

 JR西では、リピーター客の取り込みを踏まえ、立ち寄り観光地の見直しを進めており、山陰上りコースでは、現在の出雲大社をめぐる旅を、石見銀山遺跡をめぐる旅に変更する。乗客は温泉津駅で下車し、専用バスで銀山のまち・大森町をめぐる予定という。今後、大田市などと協議してプランを練っていく。

 大田市役所で12日、JR西から立ち寄り観光地の決定通知書を受け取った楫野弘和・大田市長は「石見銀山遺跡の大きな魅力は、そこに生活があるところ。生活の場である石見銀山を見てもらいたい」と述べた。

 同席した温泉津温泉「薬師湯」代表の内藤陽子さんは、日頃、温泉津駅で通過列車待ちの瑞風に手を振ってきたというエピソードを披露し、「いつか瑞風の扉が温泉津の駅で開いたらいいなと夢を描いていた。今日は生涯で忘れることのない日になった」と話した。(堀田浩一)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません