連合への怨念越えて 16年ぶりの政労会見、復活させた首相の胸三寸

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片田貴也 千葉卓朗 編集委員・沢路毅彦

 労働組合の中央組織・連合のトップが、政府の最高責任者に対等な立場で政策を要求する「政労会見」が14日、16年ぶりに開かれた。旧民主党政権を支えた連合への反発から見送られてきたが、開催を求め続けた連合に、石破政権が応じた。背景には参院選やその後を見据え、連合に目配りせざるを得ない政権側の事情もありそうだ。

 「(政労会見を)再開できたことは非常に良かった。政府と労働界のトップが労働者の処遇関係を中心に話し合いができることはとても有意義なことだ」。会合終了後、芳野友子会長はこう手応えを語った。芳野氏によると、首相は「こうした会議体を継続したい」と述べたという。

 連合にとって、政労会見の復活は悲願だった。労働界の代表が首相に対し、雇用政策などの要求を突きつける絶好の機会で、存在感をアピールすることができるためだ。

 だが、2009年の麻生政権…

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この記事を書いた人
沢路毅彦
編集委員|労働
専門・関心分野
労働問題・雇用政策
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    中北浩爾
    (政治学者・中央大学法学部教授)
    2025年4月14日21時41分 投稿
    【視点】

    石破総理の思惑として、参院選後の国民民主党との提携があると書かれていますが、はたしてそうなんでしょうか。それならば、国民民主党の元参議院議員で、電機連合の組織内議員だった矢田稚子補佐官を退任させなかったでしょう。また、芳野会長の自民党との近

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