関税交渉「せいては事をし損じる」と妥結急がず 首相は一般論に終始

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藤原慎一 国吉美香

 トランプ米大統領による関税措置への対応をめぐり、14日、衆院予算委員会の集中審議が開かれた。石破茂首相は対米交渉について「早くまとめればいいとの考えには立っていない」と述べ、妥結を急がない考えを示した。野党からはトランプ氏との直接交渉や、国内向けの支援策を求める声が相次いだが、首相は慎重な答弁に終始した。

 16日に赤沢亮正経済再生相が訪米し、米側との協議に臨む予定だ。交渉開始を前に自民党の斎藤健・前経済産業相から「短期、長期の両にらみで臨むべきでは」と問われ、首相は「せいては事をし損じる」とし、「これ以上ないほど精緻(せいち)な分析をして臨みたい」と述べた。

 首相はまた、同じく米国の関税措置の対象となっている東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々について「運命共同体という面がある」として、経済や安全保障で連携を深めていく考えを示した。

■WTO提訴の可能性は否定せ…

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この記事を書いた人
藤原慎一
政治部|国会担当キャップ
専門・関心分野
国内政治、安全保障、憲法、震災復興
トランプ関税

トランプ関税

トランプ米大統領の高関税政策が衝撃をもたらしています。金融市場は動揺し、貿易摩擦は激しさを増しています。世界経済は危機に向かうのか。暮らしにどんな影響を与えるのか。最新ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]