東工大、来春から奨学金に「女子学生枠」 女性比率向上を後押し

上野創
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 東京工業大学は26日、同大独自の給付型奨学金制度に女子学生枠を設けると発表した。学部の4年間が対象だが、大学院修士課程に進学後も条件が合えば継続し、月5万円を支給する。同大は来春の入学者向けの総合型選抜で「女子枠」の新設を決めており、経済的な面でも女子学生の比率向上を後押しするという。

 奨学金制度は2018年度、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典・同大栄誉教授からの寄付をもとに、多様な背景を持つ学生の受け入れを目指して設けられた。当初は、1都3県以外の高校出身で自宅通学が困難な人が対象の地方枠のみだったが、20年度に親が4年制大学卒ではない学生向けの「ファーストジェネレーション枠」を作り、来春に女子学生枠を追加する。

 対象は三つの枠で計30人程度。条件は日本国籍か永住の在留資格があり、高校3年間の全履修科目の評定平均が一定以上で、税込み年収の合計が給与所得世帯であれば800万円未満、それ以外の世帯は337万円未満の女性。総合型以外の選抜の出願者も対象となる。日本学生支援機構以外の給付型奨学金とは併用できない。10月~11月末に募集し、12月下旬~1月上旬に内定を伝える。

 公式サイト(https://www.titech.ac.jp/student-support/students/tuition/ohsumi-scholarship別ウインドウで開きます)に詳細を掲載している。(上野創)

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