顧問が未経験者ばかり→地元大が学生派遣 部活の「地域移行」で実証

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福井万穂
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 少子化への対応や教員の働き方改革のため、国が進める公立中学校の部活動の「地域移行」。今年度から本格的な取り組みが始まり、九州・山口でも様々な検討や実証が手探りで進んでいる。現場を訪ねた。

 8月初旬、北九州市の市立穴生(あのお)中学校の体育館で、卓球部の生徒たちがラリーの練習をしていた。

 「手が流れようよ、前で止めな」「ナイスボール!」。生徒たちに声を掛けて回るのは、市内にある九州共立大の3年生、原田こころさん(21)。7月から部の練習に参加し、主に女子部員8人の指導を担う。

 原田さんは、市教育委員会が今年6月から同大と連携して始めた地域移行の実証事業で、穴生中に派遣された。中・高時代ともに卓球部に所属。いまは中学の体育教員をめざし、教職課程を履修している。一方、穴生中は顧問の教員が3人いるが、いずれも卓球は未経験だ。もともとは競技に詳しい顧問がいたが、今春、他校へ異動してしまい、十分な技術的な指導ができずに困っていたという。

 原田さんは「教育実習を前に…

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