佐賀県鳥栖市の住宅で3月、夫婦が刺殺される事件があり、殺人罪に問われた元九州大生の長男（19）に対する裁判員裁判の判決公判が15日、佐賀地裁であった。岡崎忠之裁判長は懲役24年（求刑懲役28年）を言い渡した。

　起訴状によると、長男は3月9日、鳥栖市内の実家で50代の父親と40代の母親の首や胸などをナイフで複数回刺し、殺害したとされた。

　検察側は冒頭陳述で、長男は小学生のころから父親に成績でしかられ続け、中学生のころには殺害を考えるようになったと指摘。事件の4日前にも、両親から大学の成績を叱責（しっせき）され、殺害を決意したと述べた。弁護側によると、事件当日も1時間半にわたって父親から説教を受けていたという。（三ツ木勝巳）