菅前首相、ライドシェア解禁に意欲 「観光地が悲鳴を上げている」
松山紫乃
訪日観光客(インバウンド)が急回復して各地でタクシーが不足する中、自民党の菅義偉前首相が「ライドシェア(相乗り)」の解禁を唱えている。安全面などから日本では導入が見送られてきたが、「観光地が悲鳴を上げている」と指摘し、必要性を強調する。過疎地での移動手段の確保にもつなげたい考えだ。
「現実問題として(タクシーが)足りない。これだけ(運転手の)人手不足になってきたら、ライドシェア導入に向けた議論も必要だ」
19日、長野市の講演会で菅氏はこう語った。インバウンドの急増で空港などにタクシーを待つ長蛇の列ができていることについて問われ解禁の必要性に言及した。
ライドシェアは一般のドライバーが自家用車を使って、有償で乗客を送迎するサービス。海外では米ウーバーなどが広く利用されているが、日本では「白タク」として道路運送法で原則禁止されている。安全面の懸念などからタクシー業界を中心に反対の声が根強いことが背景にあった。
ただ、コロナ禍でタクシー運転手は大きく減った。
国土交通省によると、法人・…
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