選挙の「モンスター」83歳を破った新顔の策 30年の長期市政に幕
水山和敬 高木智子
「トランプ関税」に揺れるまちの有権者が選んだのは刷新だった。保守王国・群馬で、約30年間続いた長期市政が幕を閉じる。
13日に投開票された群馬県太田市長選は、無所属現職で6選を目指した国内最高齢市長の清水聖義氏(83)が、無所属新顔で前自民県議の穂積昌信氏(50)に敗れた。保守分裂で一騎打ちの大接戦だった。
清水氏は13日夜、選挙事務所に集まった100人以上の支持者を前に「不徳のいたすことで、ふがいない」と語った。選対幹部は「高齢問題、その1点で敗れてしまった」とこぼした。
非自民系の県議にも協力を打診
市議、県議を経て日本新党から国政に挑んだ経歴を持つ清水氏は、旧太田市時代の1995年に市長選で初当選。すでに工事が始まっていた21階建ての新庁舎計画をストップし、現在の12階建てに修正したことで知られる。リーダーシップと実行力が持ち味で、他市にはない施策を打ち出す姿勢が市民から評価されてきた。選挙にはめっぽう強く、旧市時代も含めて市長通算8期は全国最多だ。
その強さを「モンスター」(…