拡大する写真・図版クレジットカードの不正被害にあった千葉県の男性の元に届いた、カードの利用制限を伝えるメール=本人提供

 クレジットカードの不正利用が後を絶たない。昨年の被害は前年比3割増の約437億円と過去最悪に。コロナ禍でカードによるネット購入が一段と身近になり、番号を盗んで不正に使う手口も広がった。私たちは何に気をつければよいのか。

身に覚えのない23万円の請求

 千葉県柏市の男性(72)に4月、三井住友カードからメールが届いた。

 「不正利用の可能性があるため、カードの利用を一部制限いたしました」

 明細を後日ネットで確かめると、身に覚えのない引き落としが17件、約23万円分。5千~3万円の家電が買われていたが、購入先の「dショッピング」は使っていない。普段寝ている夜11時ごろの決済だった。

 自分の支払いではないとすぐに回答。カードの補償が適用されて実害はなかったが、申請期限の60日まであと少しだった。6月になり、カード情報の漏洩(ろうえい)が判明。2021年に使ったふるさと納税のサイトが、不正アクセスを受けていた。

 「カード会社からの連絡も、最初は迷惑メールかと思った。『注意を』と言われても、どうしたらよいのか」

 日本クレジット協会によると、昨年の不正利用の被害額約437億円のうち9割は番号盗用によるものだ。

拡大する写真・図版クレジットカードの不正利用被害額

巧妙化する手口、犯罪のハードル「下がっている」

 サイバー攻撃による情報漏洩(…

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