教科書から消えた登呂遺跡 発見80年、弥生時代の象徴だったのに
静岡市の登呂遺跡が発見されたと報道されてから、7月で80年を迎えた。弥生時代と言えば、登呂遺跡――。そう習った人も多いはず。ところが、今の中学校の教科書本文で記述しているのは1社しかない。次世代にその意義をつなげるため、正念場を迎えている。
JR静岡駅からバスで10分ほどにある登呂遺跡には、復元された住居や高床倉庫、祭殿が並び、4ヘクタールの復元水田が広がる。市民ボランティアの松山厳さん(78)らが貫頭衣を着て小学生らを案内したり、水田の世話をしたりしていた。
「街なかにあるのに、ザリガニやオタマジャクシがいて貴重な自然が残っています」と松山さん。約50人の市民ボランティアが古代の暮らしの跡を守っている。
中高年世代にとって、登呂遺跡は弥生時代を象徴する遺跡として習い、とてもなじみ深いものでした。しかし、若い世代には、吉野ケ里遺跡などが知られているようです。登呂遺跡発見から80年。その意義とは何でしょうか。
約2千年前の稲作をしていた集落の遺跡が見つかり・・・
登呂遺跡は戦時中の1943…
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- 【提案】
学問の発展に伴って教科書の記述が変わっていくのは当然だが、単純に削除するのももったいない気がする。教科書にも学問の発展や変化を示す記載があっても良いのではないか。たとえば、「かつて登呂遺跡は弥生時代の典型的な遺跡とされていたが、その後の考古
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