港に浮かぶ宿泊施設、英国の密航者「抑止策」に国連など批判

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ロンドン=金成隆一
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 英仏海峡を小型ボートで渡航してきても難民申請は原則できません――。渡航者の急増に頭を抱える英国が、渡航を抑止しようと、対策の強化に乗り出している。国連などから懸念の声が上がるなか、渡航者の国外送還を容易にする法律を今月成立させたほか、渡航者をルワンダに移送する計画も推し進める。

 英南西部ドーセットの港に巨大な「宿泊施設」が浮いている。長さ93メートル、幅27メートルでサッカー場を縦に半分に切ったほどのサイズだ。

 非正規なルートで渡航した後、難民申請の審査結果を待つ独身男性ら向けに政府が用意したもので、月内にも500人ほどの入居が順次始まる見込みだ。

 所有会社の説明では、3階建ての施設には計222部屋あり、最大506人が乗船できる。パンフレットは「高品質なベッドルームと最新設備」「広々とした家具付きベッドルーム、専用シャワー、薄型テレビ、机、収納スペース、全部屋に窓あり」とうたう。

ルワンダに移送計画も

 英BBCによると、この施設…

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この記事を書いた人
金成隆一
大阪社会部次長|災害担当
専門・関心分野
国内社会、米国、外交、ジャーナリズム