絶滅危惧種「復活作戦」で快挙 動物園生まれのライチョウが子育て中

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小野智美
【動画】那須どうぶつ王国で生まれたライチョウが、中央アルプスでヒナ6羽をかえした=小野智美撮影、那須どうぶつ王国、環境省提供
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 中央アルプス長野県)で環境省が主導する国の特別天然記念物ライチョウの「復活作戦」が快挙を遂げた。那須どうぶつ王国(栃木県那須町)で生まれた若鳥が子育て中であることが、同省の調査でわかった。動物園生まれの絶滅危惧種が野生復帰を果たして繁殖に至るのは国内初だ。

 同省は7日、4月下旬以降の中央アルプスの調査で成鳥71羽を確認し、推定生息数を80羽と発表した。71羽には、那須どうぶつ王国が預かり、2022年8月に放鳥した野生家族3組の子3羽が含まれていた。

 3組の母鳥3羽は中央アルプスで生まれ育った。足輪の色で「赤」「白」「黄色」と呼ばれている。確認された子3羽のうち2羽は「赤」の子で雄と雌。雌は別の個体とつがいだった。

 もう1羽は「黄色」の子の雌で、今月2日、生後2~3日とみられるヒナ6羽を連れていた。同省は3日、ヒナの生存率を高めるため、木曽駒ケ岳(2956メートル)頂上付近のケージで夜間の保護を始めた。

 3組の家族をめぐっては、2…

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