「サイコロ切符」で敦賀に訪問客 新幹線延伸に向けPR

長屋護
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 サイコロの出た目で行き先が決まるというJR西日本の「サイコロきっぷ」。最大約8割の値引きや、行ったことがない場所に行く機会になることなどが魅力の人気企画だ。5月下旬からの第4弾では、行き先の一つに敦賀駅(福井県敦賀市)が選ばれた。地元では、来春の北陸新幹線の敦賀延伸に向け、PRする好機と期待を寄せている。

 企画は、閑散期の需要喚起として昨年7月に始まった。今回の第4弾は、岡山駅発の往復で、行き先は敦賀、奈良、松山、小倉(福岡県)の4駅。同時に3人まで申し込みができ、その間の新幹線や特急の普通車指定席が利用できる。

 価格は月~木曜出発は5千円、それ以外は8千円。通常、岡山―敦賀間は往復2万140円だが、割引率は最大約75%となる。

 5月23日の発売後、初めての週末を迎えた27日、市やJR西、観光協会は、敦賀駅前でイベントを開催。敦賀城主だった大谷吉継をモチーフにした市公認キャラクター「よっしー」らが利用客を出迎え、市内の観光施設のチケットなどが当たる抽選やアンケートを実施した。

 午前中に到着した10組ほどのうち、敦賀に来たことがあると答えた人は1人だけ。また、全員が「楽しみにしている」と回答したのが、新鮮な海の幸を食べることだったという。

 企画の第1弾は、大阪駅発で約24万人が利用。その行き先の一つ、芦原温泉駅(あわら市)には約4万人が訪れたという。第4弾の発売期間は7月12日まで。

 敦賀市の新幹線誘客課の担当者は「敦賀延伸がきっかけで初めて訪れる人が、どのような行動を取るかの参考になる」といい、「敦賀の魅力をSNSで発信してくれれば」と期待を寄せた。

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