ことでん伏石駅、乗降客増 高速バス乗り入れ課題

福家司
[PR]

 【香川】鉄道を基軸にバス路線を再編する高松市の公共交通ネットワーク構想のもとに2020年11月に設置された高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線の伏石駅(高松市太田下町)の1日平均の乗降人員が、開業時の2倍以上に増えた。市役所で6日に開かれた市総合都市交通計画推進協議会に委員として出席した、ことでんの植田俊也専務・鉄道事業本部長が明らかにした。

 説明によると、22年度の伏石駅の1日平均の乗降人員は2404人で、開業時の20年の2倍以上に増えた。両隣2駅(三条、太田)と伏石駅の乗車人員から開業前の2駅の乗車人員を差し引いた新規乗降人員は、コロナ禍の中でも年々増加し、今年3月には開業時の3倍以上の1117人に達したという。

 一方で、京阪神と結ぶ高速バスの乗り入れが大きな課題とした。鉄道とバスの結節点として市が設けた駅前のバスターミナルには、路線バスが21年11月に2路線、22年4月にも新たに2路線が乗り入れた。平日1日平均の利用者数は約220~400人。これに対し、高速バスは高松―徳島間の「高徳エクスプレス」だけしか乗り入れておらず、1日平均の乗車人員も5~10人にとどまっているという。

 植田専務は「京阪神方面と結ぶ高速バスの乗り入れについては利用者の要望も強いので、実現に向け運行会社と粘り強く交渉を進めたい。路線バス再編の第3弾にも前向きに取り組みたい」と述べた。(福家司)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません