なつかしいあの列車も… 北陸線ふりかえる写真展

永井啓子
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 来春の北陸新幹線の金沢―敦賀間の開業で、並行在来線が第三セクター化するJR北陸線。その歩みをふりかえる写真展が福井市福井県立歴史博物館で開かれている。「思い出の北陸本線」と銘打ち、国鉄時代の懐かしい列車や旧北陸線の写真が並ぶ。9月12日まで。

 北陸線は1896(明治29)年に敦賀―福井間、その翌年に福井―小松間が開通し、1913(大正2)年に米原と糸魚川を結ぶ全線が開通した。

 展示では、62年の北陸トンネル開通前後の情景を中心に25点を紹介。写真愛好家から寄贈された写真も多い。

 祝賀のアドバルーンがあがる福井駅前や、同時期に実現した敦賀―福井間の電化を記念して走った急行「越前」、トンネル開通に伴い廃線となった旧北陸線の新保駅付近を走る特急「白鳥」をとらえた写真などがある。旧北陸線の山中信号場の写真は、峠越えで輸送力増強のために貨物列車の最後尾に蒸気機関車が連結されている様子がわかる。

 80年末から81年にかけての「56豪雪」で雪に埋まった「白鳥」や、2011年に姿を消した特急「雷鳥」の写真も。ほかに、明治期に発行された絵はがきの写真を拡大し、福井、武生、敦賀の停車場の様子を伝える。同館の担当者は「この機会に改めて県民に愛された路線の懐かしい姿を見てほしい」という。

 観覧料は大人・大学生100円、高校生以下と70歳以上は無料。6月14、28日、7月12、26~28日、9月4~6日は休館。問い合わせは同館(0776・22・4675)。(永井啓子)

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