ヒロシマを「貸し舞台」にしないで G7サミット開催地の懸念とは

有料記事核といのちを考える

岡田将平 黒田陸離 福冨旅史 聞き手・西本秀
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 核兵器廃絶への歩みが前進するどころか、後退するのではないか……。主要7カ国首脳会議G7サミット)の開幕を19日に控え、被爆者平和運動に関わる人たちには、そんな懸念もある。7年前の苦い経験を口にする被爆者もいる。

 「西側諸国の結束をアピールするだけの『貸し舞台』にならないかと危ぶむ声もあります」

 4月、広島県内の被爆者団体やNPOなどが、岸田文雄首相の事務所にサミットに向けた要望書を提出した。

 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、G7が両国の仲介役に回らなければ、紛争が深刻化し、ロシアによる核兵器使用の危険性が高まるとの不安からだ。

「戦争を終わらせる場に」

 市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」顧問の森滝春子さん(84)も、広島での開催決定後、こうした懸念を示してきた一人だ。

 G7の7カ国は、米英仏の核…

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