開発断念した三菱の「日の丸ジェット」 経産省が検証会議立ち上げへ
今泉奏
三菱重工業が開発を断念した国産初のジェット旅客機「スペースジェット」(SJ、旧MRJ)について、経済産業省は検証のための会議を立ち上げる方針を固めた。外部の有識者を交え、同社や政府からヒアリングをする。巨額の税金を投入しており、航空機産業に再挑戦する上でも、検証が不可欠と判断した。
検証では、商業飛行に必要な「型式証明」(TC)取得のための体制や、外国企業との連携などが主な焦点となる見通しだ。同省幹部は「国民に期待された計画で、しっかり振り返らなければならない」と話す。半年ほどかけて報告書をまとめる。
三菱重工は2008年にSJの開発に本格的に着手し、約1兆円の開発費を投入。経産省は「日の丸ジェット」の実現に向け、研究費として約500億円を支援した。しかし、TCの取得が難航し、20年10月から開発を一時中断。今年2月に撤退を正式表明した。
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