性的少数者「嫌だ」と言う人へ トランスジェンダー訴訟弁護士の提案

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今泉奏
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 荒井勝喜・前首相秘書官性的少数者への差別発言で更迭された。荒井氏の出向元である経済産業省では、2015年に戸籍上は男性で女性として暮らすトランスジェンダーの職員が、職場でのセクハラや処遇をめぐって国を訴えた。一審は原告側の主張を認めたが、二審は原告の女子トイレ使用について棄却となり、係争中だ。原告代理人の立石結夏弁護士は今回の発言をどうみるのか。

 ――荒井氏の発言をどうとらえましたか。

 「普段から自分とは違う考えや立場を理解したり想像したりすることに意識が向いていない人の発言だと思いました。経産省をめぐる裁判の事案では、複数の上司がトランスジェンダーの職員に対し、本人の意思に反して性別適合手術やカミングアウトをするように迫るなど、セクハラ・パワハラにあたるような発言を長年繰り返していました。発言したのは、すべて男性上司。多くが同じ考えを繰り返し述べていて、すごく同質性の高い組織だと感じていました」

荒井氏のように性的少数者が「嫌だ」と考える人とは、どう向き合うべきか。裁判を通して経産省と向き合ってきた立石弁護士は、ある提案をします。

 「報道によると、荒井氏は『…

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この記事を書いた人
今泉奏
ヨハネスブルク支局長|サハラ以南アフリカ担当
専門・関心分野
アフリカ、植民地主義、グローバルサウス