AIが持つ「偏見」とどう向き合う? 日本企業も模索中

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杉山歩 土居新平
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 人工知能(AI)は、幅広いサービスや製品に活用されている。人間に代わって様々な判断を下す一方、取り込むデータが偏れば差別を助長したり、偏見を生んだりしかねない。技術を活用する企業や政府は、こうした問題にどう立ち向かおうとしているのか。

 携帯電話大手のソフトバンクは2020年から、新卒採用の面接にAIを使っている。AI開発のエクサウィザーズ(本社・東京)と共同開発した。学生は事前に配られた質問に答える様子を撮影し、動画をソフトバンクに送る。それをAIが審査。表情や声のトーン、雰囲気などを解析して合否を決めるという。

 ただし、AIを使うのは1次面接まで。1次面接で不合格と判定された学生も、改めて人の目でチェックしている。担当者は「判定の精度は高い一方、『機械に振り分けられる』ことへの学生の心情にも配慮している」と話す。

 AIが人の手を離れられない…

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2023年2月5日0時44分 投稿
    【視点】

    AIの公平性が問題となるのはこの記事の通りだと思うが、人の手が入ったところで、人間にもバイアスがある。AIのバイアスと人間のバイアスを組み合わせることで、一定のバランスを取ること、また、最終的には人間が関与することで人間が責任を取るという仕

    …続きを読む