春日部駅の仮駅舎、4日から利用開始 東口、高架化工事で

佐藤純

 東武鉄道は、埼玉県春日部市の春日部駅付近を高架化する工事に伴い、東口の仮駅舎を2月4日に使い始める。2019年に認可され、総額650億円を投じて31年度の完成をめざす高架化事業の中で、鉄道利用者に直接の影響が出る最初のステップになる。

 春日部駅には伊勢崎線(スカイツリーライン)と野田線(アーバンパークライン)が乗り入れている。高架化に向けて、東口側に仮線を、その後、西口側に高架橋を造る工事を順次進める。伊勢崎線の上り線路が最も東側にあり、第1弾として、その東側に仮線を敷設するスペースを確保するため、仮駅舎を建設した。改札口は現在の位置から約30メートル北側に移る。

 仮駅舎には、地上部分と、線路をまたぐ連絡通路とを結ぶエレベーター、エスカレーターを設置するほか、伊勢崎線上りの1番線ホームにあるトイレを仮駅舎2階に移す。現在の駅舎の正面に飾られていた、春日部市が舞台の人気アニメ「クレヨンしんちゃん」のパネルは、仮駅舎の駅名看板の上に移す。

 鉄道敷地内では、伊勢崎線上り仮線の工事が今年度すでに始まっている。仮線を使い始める時期は未定。仮線のスペースは、高架橋ができた後は側道になる。用地買収を担う県によると、必要な土地はすべて確保したという。

 駅の南側約200メートル付近には、線路の東西を歩行者や自転車が行き来できる富士見町地下道がある。県は、仮線設置に向けて、地下道の東口側出入り口を東側にずらす工事を進めており、夏ごろに完成する予定だ。現在よりも階段の勾配をやや緩やかにする。

 一方、高架化を活性化の起爆剤に位置づける市は、駅の設計や周辺の街づくりの参考にするため市民のアイデアを募集している。駅についての意見は集約して東武鉄道に伝える。市のホームページから応募フォームにアクセスして記入するか、応募用紙に記入して鉄道高架整備課に出す。2月3日まで受け付ける。(佐藤純)…

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