羽生結弦さんたち輩出したけれど…フィギュアの「聖地」仙台に危機感

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武井風花 池田良

 プログラムにないゲストの案内は、唐突に始まった。アイスリンク仙台(仙台市泉区)に集まっていた選手や保護者らの談笑がやむ。

 「このリンクから世界に羽ばたいた選手です!」

 アナウンスと同時に、青いシャツ姿のスケーターがリンクに入ってきた。羽生結弦さん(28)だ。

 五輪連覇の偉業をなし、スポーツ界を盛り上げてきたアスリートの登場に、会場はどよめいた。跳びはねて喜ぶ選手、口を覆う保護者。

 2022年12月18日にあった「仙台市長杯フィギュアスケート競技会」。地元の子供ら約70人による演技が始まる直前のサプライズだった。

【動画】サプライズで登場し、子どもたちにエールを送った羽生結弦さん=武井風花撮影

 4歳からこのリンクで練習してきた羽生さんは約3分間、ソチ五輪(14年)でのプログラム「パリの散歩道」を披露。4回転ジャンプも決めた。「オリンピックかなと思うくらい緊張した」とはにかみつつ、後輩たちにエールを送った。

 「練習してきたことは絶対になくならないから、自信を持って頑張って」

 その半年前、羽生さんはプロ転向を表明。競技の第一線から退いた。

「またユヅルに会いに来ます」仙台に集う海外ファン

 それでもファンの熱は冷めない。

 サプライズ登場を伝える記事…

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