新型車両に地元色 つり革にカニ、シートは沿線の繊維 福井鉄道

長屋護

 北陸新幹線の福井県内開業による観光需要の増加をにらんで来年3月に新型車両の導入を予定している福井鉄道(越前市)は、デザインなどの概要を発表した。つり革の一部は越前ガニをデザインし、座席シートは沿線に本社がある繊維メーカーのものを採用するなど、福井らしさを盛り込んでいる。

 福井鉄道は越前武生駅(越前市)―田原町駅(福井市)間の約21キロを運行している。沿線にはレッサーパンダの繁殖数で国内有数の西山動物園(鯖江市)があり、それをデザインしたつり革もある。車両内の4台のモニターでは西山動物園を含めた沿線の観光地を映像で紹介する予定だ。

 座席シートは沿線の水田や九頭竜川水系の川をイメージした色柄で、総合繊維メーカー大手、セーレンとコラボ。エネルギーの使用量を従来の20分の1に抑えたり、染料や水の使用も大幅に減らしたりした独自技術で製品化したもので、「福井の技を県外の人にもPRする」(福井鉄道鉄道事業本部)という。

 新車両は1編成(3両)。新型のモーターやLED照明を採用して、消費電力をこれまでより30%以上抑える。従来の車両は出入り口に約30センチのステップがあったが、新車両はステップをなくし、駅のホームと同じ高さにするバリアフリー化も実現する…

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