「ふたつ星」も停車する無人駅に花屋 移住した女性たちの思い

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寺島笑花
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 長崎県東彼杵町の海沿い、ホームから大村湾が一望できるJR大村線の千綿(ちわた)駅。1928年の開業当時の面影を残した古びた木造の無人駅の駅務室が、今年5月、小さな花屋に生まれ変わった。手掛けるのは、年齢も経歴も違う3人の女性。海風と緑の香りに包まれる駅舎には、きょうも3人の笑顔と花への思いが満ちあふれている。

 花屋の名前は「ミドリブ」。店を営むのは、子育て中の3人の女性だ。空間デザインが得意な堤彩子さん(40)、花束や壁飾りづくりを手がける飯塚陽子さん(46)、生花の作品づくりやイベント企画にたけた下野恵美子さん(34)。3人はU・Iターンで長崎県に移住し、子育てを通じて知り合った。

 きっかけは2016年、堤さんが駅近くの食堂から看板作りを任されたことだった。学生時代、デザインを学んでいた堤さん。制作するうちに、看板だけでは物足りなくなり、周りに緑を増やそうと思い立った。そのとき、声をかけたのが、移住するまで東京の花屋で働いていた飯塚さんと、幼少期から生け花を続けている下野さんだった。

 出産後、仕事から離れていた…

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