「一度は乗ってみたい」鉄道がピンチ 線路寸断で全線復旧めど立たず
古庄暢 松村北斗
世界遺産の白神山地や日本海の絶景を車窓から楽しめ、全国的な人気を誇る観光列車「リゾートしらかみ」がこの2カ月、一番の見どころを通れない状態に陥っている。この列車が走るJR五能線が大雨で分断されたためで、その将来が注目されている。
景色を見やすい大きな窓があり、津軽三味線の生演奏が流れ、撮影スポットでは速度を落とす。秋田―青森間の日本海側を結ぶリゾートしらかみは、眺望の良さと特別なサービスが評判で、「一度は乗ってみたいローカル線」と言われる。
この列車は秋田新幹線の開業に合わせ、1997年に運行を開始。東能代(秋田県能代市)―川部(青森県弘前市)間147・2キロを結ぶ五能線は、区間の一部である能代(能代市)―深浦(青森県深浦町)間の1日の平均乗客数が、JR発足時の87年度にわずか764人だった赤字ローカル線。この赤字路線を、景観を生かした「観光路線」に生まれ変わらせるのが狙いだった。
人気が高まるにつれ、運行す…
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