2世とベテランが語る芸能人と薬物 「いい息子であろう」と思い続け

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浅野真
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 薬物やアルコールなどをめぐる芸能人のトラブルが絶えない。その都度、メディアやSNSでバッシングされる。

 依存症は回復できる病でもある。薬物依存から回復を続ける俳優の橋爪遼(35)さんと高知(たかち)東生(のぼる)さん(57)が4日、薬物事件報道や依存からの「回復の道」について語った。

 橋爪さんは2017年6月に覚醒剤取締法違反(所持)で逮捕され、東京地裁で懲役1年6カ月執行猶予3年の有罪判決を受けた。メディアに登場するのは、勾留されていた警察署の前で大勢の報道陣を前にして謝罪して以来だ。

 この催しは、依存症の当事者や支援者でつくる「依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク」主催の「依存症報道グッド・プレス賞 2019~21」授賞式のイベントとして開催された。ファシリテーターは、精神科医の松本俊彦さん、ギャンブル依存症問題を考える会代表の田中紀子さん。

バッシングがエンターテインメントに

 橋爪 メディアに最後に出たのは2017年に保釈されたとき。警察署を出て、メディアの前で一礼させてもらった。保釈後、依存症からの回復施設で3年間、回復のプログラムを学んできた。今は、バイトしながら回復施設に通っています。1カ月前に今回の座談会の話をもらい、「やっと一歩踏み出した」という感じ。緊張しているが、悪い方向にはいっていないと思う。

 松本 5年間再発しなかった。そろそろ社会に出て、前に進んでいい頃合い。

 高知 私も最初は不安と怖さしかなかった。どうすれば良いか、わからなかった。反省はできる限りしたが、それをどうしたらわかってもらえるかを考えるばかりで、自分を大事にする余裕がなかった。

 橋爪 回復していくなかで、もう一度役者をやりたいという気持ちと、「そんなの無理だ」という思いが循環している。何か表現したいという気持ちはあるが、ビジョンはまだありませんが。

一度、薬物を使ってしまった芸能人が芸能界に復帰するのは、「あり」ですか?専門家が意見を語りました。

 田中 芸能界の方が捕まると…

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