函館線の貨物網維持へ協議入り表明 国交相、北海道やJR2社と

松本真弥 編集委員・堀篭俊材
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 斉藤鉄夫国土交通相は20日の閣議後会見で、北海道新幹線札幌延伸でJR北海道から分離される函館線の函館―長万部間(約148キロ)について、「農産品などを運ぶ北海道と本州を結ぶ重要な貨物路線」とし、国として「北海道庁やJR貨物、JR北と対応を検討する必要がある」と述べ、鉄道貨物網の維持へ4者で協議する方針を正式に表明した。

 同区間をめぐっては、沿線7市町で経営分離後の存廃を話し合っているが、一部を除き廃止・バス転換の可能性が高く、貨物網が寸断される懸念が出ている。斉藤氏は「北海道と本州の間の物流を着実に確保するため、関係者と必要な対応を検討していく」と述べた。

 斉藤氏は「北海道と国全体の物流のあり方という二つの観点から、北海道庁と国が一緒に議論することが重要だ」とも語り、国だけでなく、道庁が主体的に貨物網の維持に取り組むべきだとの考えを示した。

 4者協議の開始時期については「地元での議論を見守りたい」とし、地元協議の方向性が固まった段階でスタートする方針だ。(松本真弥、編集委員・堀篭俊材

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