リニア工事の「要対策土」 御嵩に一時置き場 JR東海計画 岐阜

本井宏人
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 リニア中央新幹線トンネル工事の残土処分場建設問題を話し合う第2回フォーラムを11日、岐阜県御嵩町が開いた。JR東海は、重金属などを含む「要対策土」の3年程度の一時置き場を設ける計画を明らかにし、町民からは安全性や対応に疑問の声が出た。

 約50人が参加。まず第1回で出た町民の質問への回答が示された。「受け入れ前提の協議に入る前に町民の説明と合意形成を」に対しては、町が「早急にJRの計画の安全性を確認すべきだと判断した」として、受け入れ自体を決めたわけではないことを強調した。

 要対策土の処理は、JRが「自社地内の封じ込めが基本。町有地を取得して恒久置き場にする」とする一方、工程の都合から途中に一時置き場を設けることに言及。町は「7月に初めて聞いたばかり」と答えるにとどまった。

 今回のテーマは「自然環境・生活環境」。専門家は、造成によるシデコブシなどの希少樹木の消失を防ぐ必要性を指摘した。多治見市の工区では、要対策土が専門の処理業者に搬出されることを町民にたずねられ、JRは「多治見は当面の処置。御嵩では運搬車両が増えるので、考えていない」と答えた。

 フォーラムは「水質の管理方法と事故対応」などテーマ別に第5回まで開き、来年1月の第6回で町と町民の意見交換に進む方針も示された。(本井宏人)

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