神宮外苑の再開発、建築家らが見直し提案「神宮球場には歴史的価値」
明治神宮外苑地区の再開発計画をめぐり、建築家らの団体が3日、東京都庁で記者会見を開き、計画の見直しを求めた。工事範囲を縮小して環境への負荷を減らすため、神宮球場と秩父宮ラグビー場を解体して場所を入れ替えるのではなく、現地での改修を提案した。
会見した新建築家技術者集団東京支部によると、現状の計画は球場とラグビー場を休業せずに建て替えられる一方、工事の長期化で多くの樹木を伐採・移植しなければならなくなるという。また、新球場はイチョウ並木と接近するため、根への影響が懸念される。
現地改修案を考えた1級建築士の若山徹さんは、「耐震補強が完了した現在の神宮球場は歴史的価値があり、取り壊さずに活用を続けるべきだ」と主張。秩父宮ラグビー場の耐震工事の必要性も訴えた。また、事業者の三井不動産や伊藤忠らと都、利用者が協議する場を設け、情報公開を徹底するよう提案した。
今年2月に都の都市計画審議会で承認された再開発計画案では、まず神宮第2球場を解体し、跡地に新ラグビー場を建設。次に今のラグビー場を解体し、跡地に新球場を建てる。最後に今の神宮球場を取り壊し、2036年に工事が完了する。
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- 【視点】
私が住むギリシャ・アテネの家の隣にあるパナシナイコ・スタジアムは紀元前6世紀に建てられ、1896年の第一回近代オリンピック・アテネ大会のために改築され、2004年のアテネ五輪のマラソンのゴール会場になり、今も使われています。私もアテネにいる
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