第2回「バラバラ野党」が負けた参院選、政権交代への道は 中林美恵子さん

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聞き手・小村田義之

 「野党がバラバラだった、これで勝てるわけがない」――。早稲田大教授の中林美恵子さんは、そう参院選を振り返ります。なぜ「遠心力」が働くのか。有権者が政権交代の選択肢を持つために、何が必要なのでしょうか。

1960年生まれ。米上院予算委員会補佐官を経て、2009~12年に民主党の衆院議員。13年から早大准教授を経て現職。

 今回の参院選は、安倍晋三元首相が凶弾に倒れた選挙として、人々の記憶に残るでしょう。あってはならない蛮行であり、私も大変なショックを受けました。

 ただ、この選挙の結果自体は、野党がバラバラだったことに起因しています。「野党共闘」の機運がしぼみ、それぞれの党勢拡大のために足を引っ張り合っていた印象です。これでは自民党に勝てるわけがない。このままでは、いつまでたっても野党は野党のままです。

野党第1党に求心力が働かず、政権交代可能な政党が存在しない「惨状」の理由を、中林さんは持論や経験を踏まえて解説。その上でインタビュー後半では、「政権交代可能な政治」につなげるために必要な手立てや、考えられる道筋を挙げています。

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この記事を書いた人
小村田義之
政治部|外交防衛担当キャップ
専門・関心分野
政治、外交安保、メディア、インタビュー