規格外の果物をジェラートに 農家生まれのレストランオーナー

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鈴木裕

 味や品質は変わらないのに、育ちすぎたり、ちょっとした傷があったりして出荷できない。そんな果物や野菜を使ったジェラートを、東京のイタリアンレストランのオーナーが開発した。

 「規格外野菜の廃棄量をまとめた正確なデータはなく、実情が明らかにされないまま農家だけが負担を抱えている」

 イタリアンレストラン「サルテリアデイジー」(東京都目黒区、https://www.saluteria-dg.com/別ウインドウで開きます)のオーナー増山大さん(38)はそう話す。

 増山さんは栃木県の農家の生まれで、野菜や果物を作ること、売ることの大変さを間近に見て育った。

 農家が手塩にかけて育てた農産物の廃棄を減らし、規格外野菜や果物を活用できないか。思いついたのは、それらの野菜や果物を農家から買い取り、イタリア料理の技法を生かしてジェラートに加工することだった。

 沖縄産のパイナップル、千葉のお米農家がつくった甘酒、静岡産のビーツ、長野産のブルーベリー、徳島産ブドウ、栃木産イチゴ、ナシなど、さまざまな規格外野菜や果物を使ってジェラートづくりを試した。

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この記事を書いた人
鈴木裕
四日市支局長
専門・関心分野
地方行政、教育、地方経済