クールジャパン機構、統廃合の検討も視野 財政審が赤字問題視

筒井竜平
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 財務省財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は20日の分科会で、赤字が膨らんでいる官民ファンドクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)について改善が見込めない場合、統廃合も視野に入れた検討をする方針を示した。

 同機構はアニメや日本食など日本独自の商品を海外に売り込む事業を支援する目的で、2013年に国と民間企業からの出資で設立された。国からの出資額は今年3月末時点で1066億円。

 コロナ禍で投資先の企業の売り上げが大きく落ち込むなど20年度末の累積赤字が231億円に達し、昨年5月に改善計画を公表。21年度末には赤字を257億円にとどめる目標だったが、309億円まで膨らんでいた。

 20日の分科会では、機構側がコロナ後の経済回復にともなって収益は改善するとの見通しを示したが、委員からは「ファンドの清算も検討するべきだ」などの意見が出たという。機構は秋までに改善策をまとめる予定だが、その後も成果が上がらない場合は分科会として「組織統廃合を念頭に置いた道筋を整理する」との方針を示した。筒井竜平

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