第5回「元祖Q」は南アフリカ在住の男? 突然4→8移動、栄光からの転落
前回のあらすじ
英語圏で「ちゃんカルチャー」と言われる匿名掲示板文化は日本発祥。英語圏で世界最大規模の匿名掲示板である「4ちゃん」も、日本と縁があります。2017年10月28日、そんな「4ちゃん」に1件の投稿が…それが「Qアノン」のはじまりでした。
この世界は「ディープステート」なる影の組織に操られていて、その組織には米民主党のエリートやハリウッドスターらが所属し、彼らは児童虐待や人身売買に手を染め、(前米大統領の)トランプこそが、人びとを救い出す救世主だ――。
そんな荒唐無稽な陰謀論を信じ込む集団「Qアノン」。これは2017年10月、後に「Q」と名乗る人物の投稿に端を発する。
では、Qとして投稿していた人物はだれか。研究者やジャーナリストら「Qウォッチャー」の間では、「複数いる」というのが定説になっている。
そして、初期のQの背後にいるのではないかと疑われているのが、南アフリカ・ヨハネスブルク在住の男だ。
私は、男にメールでオンライン取材を依頼した。すると、24時間も経たないうちに「イエス、オフコース」と返ってきた。
「真実に目覚めさせるもの」を無料で売っているから……
1月中旬、画面の向こうに男は現れた。名は、ポール・ファーバー(55)。私が自己紹介をすると、「娘が青森に1年半住んでいたんだ。また戻って、英語の先生をやりたいって言ってたよ」と語った。
謎めいたメッセージを発信し続けた正体不明の「Q」の元祖と疑われる南アフリカ在住のポール・ファーバー氏。記事後半にファーバー氏へのインタビュー動画があります。
ファーバーは現在のジンバブ…
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
- 【視点】
藤原記者の取材力も文章力も素晴らしい。大変面白く拝読させていただきました! 荒唐無稽な陰謀論が流行っている。面白い!おかしなことを信じる、おかしな人がいる。面白い!Qと名乗る人物の予言が外れっぱなしでも信じ続ける!面白い!Qドロップという
…続きを読む