STAP細胞問題「決着ついてない」 組織トップだった竹市雅俊さん

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 竹市雅俊さんは2000年、神戸市に設立された理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の初代センター長に就いた。そして、任期中に起きた大きな研究不正で、研究機関トップとして責任をとらされることになった。「STAP細胞」の問題だ。20年の朝日新聞の取材に対し「私の気持ちとしては決着がついていないという部分はある」と当時のことを振り返った。

 CDBには「再生医療」の研究を進めるという目標があった。病気やけがで損なわれた臓器や組織の働きを再生させることを目指し、細胞や組織を体に移植する研究だ。竹市さんは「再生医療は日本が後追いではいけないが、未知数の医療で実績を上げるのは無理だ」と訴え、特に再生医療の基礎研究を重視した。リーダーシップのもと、著名な研究者が数多く輩出した。

 だが、その再生医療の研究で、難局に直面する。CDBの元ユニットリーダーが14年、副センター長(故人)らと、英科学誌ネイチャーに発表した1本の論文がきっかけだった。

 その論文がとりあげたのがS…

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