メッセージ200件、「ありがとう」満載の電車が快走中

小沢邦男

 感謝の言葉が車内を飾る水島臨海鉄道(岡山県倉敷市)の「ありがとう列車」(1両編成)が走行中だ。沿線にある倉敷中央高の生徒の、身近な人に対する感謝をつづったメッセージがつり広告を外して彩られている。14日まで。

 きっかけは2年前。「働く女性」へのインタビューの際、同高生徒が水島臨海鉄道の女性社員に「身近な人に感謝の気持ちを告白したい」と提案したことだ。昨年に創業50年を迎えた同社が記念企画として、これを採用。身近な人に感謝を伝える日でもあるバレンタインデーを前に、特別列車に仕立てた。

 同高の大島美里さんら2年生5人の呼びかけに、校内から集まったメッセージは約200件。友人には「いつも一緒に勉強を頑張ってくれてありがとう」。父母らへは「『いってらっしゃい』『ありがとう』を言ってくれてありがとう」。「事故なく安全に運んでくれてありがとう」と運転士へのねぎらいもある。

 車内を飾り付けた1月29日、大島さんは「今はコロナで遠出が難しいけど、近場に出かけるのが楽しくなる車内になった」。他のメンバーも「ありがとう、がいっぱい集まりうれしい」「もっと誰かに『ありがとう』を伝えたい」と満足そうだった。

 倉敷市―三菱自工前(または水島)を往復する。運行時刻はホームページで確認できる。問い合わせは水島臨海鉄道(086・446・0931)…

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この記事を書いた人
小沢邦男
岡山総局
専門・関心分野
被災地再生