抜海駅存続へ寄付金募集スタート 稚内市民有志ら

奈良山雅俊
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 JR宗谷線・抜海駅(北海道稚内市)の存続へ向け、地元と市民有志が寄付金の募集を始めた。稚内市が存続に必要な維持費を地元に求めた時に備えるためだ。10日には駅で交流イベントも開かれる。

 寄付は「宗谷北線もりあげ隊」の浅川晃広隊長(46)らが地元と協議して始まった。9月の市議会で工藤広市長が存続の際の経費負担についても触れたためだ。JR北海道が示した駅存続のための維持費は年約126万円。

 ネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)も検討したが、ネットを利用しない人がいることも考え、寄付金方式にした。廃駅になった場合は、築100年近い駅舎の修繕費などに充てる。

 10日に抜海駅である催しは、稚内駅から列車で抜海駅を訪れ、再び稚内に戻る下り列車が到着するまでの待ち時間を生かした「1時間6分の交流イベント」。サケやタコ、農作物など地元の旬の食材を使った「抜海駅弁」が提供される。

 抜海駅は「最北の秘境駅」といわれ、吉永小百合さん主演の映画「北の桜守」やテレビドラマのロケにも使われ、全国から観光客が訪れる。浅川さんは「駅自体に歴史的価値があり、稚内にとっても重要な観光資源。寄付は100円でも構いません。より多くの人の思いが集まることが大事なんです」と話す。

 寄付の方法や合計額は、浅川さんが運営する移住支援シェアハウス「キックスタート」のホームページ(https://www.kita-hokkaido-kick-start.com/bakaikifu/別ウインドウで開きます)で公開されている。存続を求める署名にも参加できる。現金書留も受け付けている。

 問い合わせは、浅川さん(0162・23・2050、メールはakihiro.asakawa@gmail.comメールする)へ。(奈良山雅俊)

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