動物園もあった 阪急箕面線開業110年で企画展
瀬戸口和秀
開業110年を迎えた阪急箕面線と沿線地域の移り変わりにスポットをあてた企画展「阪急電車と箕面」が、大阪府箕面市箕面6丁目の市立郷土資料館で開かれている。12月9日まで。
阪急電鉄の前身、箕面有馬電気軌道が梅田―石橋―宝塚間と、石橋―箕面間に鉄道を開業したのは1910(明治43)年3月だった。同社の実質的経営者だったのが小林一三だ。
箕面に動物園、宝塚に現在の宝塚歌劇団を設ける一方、沿線で宅地開発を進め、日本の私鉄経営のモデルになった。
企画展は100点以上の資料を展示する。3月10日の開業を告知する新聞広告や当時のポスター、路線案内などに時代の雰囲気がうかがえる。
開業当時の箕面駅は、降車と乗車のホームが別で、ラケット形の線路を電車が周回して折り返すユニークな構造だった。駅近くに1910~16年のみ存在した箕面動物園に関する展示では、シロクマやラクダ、トラといった動物たちがいたことや当時珍しい観覧車もあったことが紹介される。
当時沿線で進んだ住宅地開発の関連では、桜井住宅地の分譲案内や日本建築協会が22(大正11)年に開いた住宅改造博覧会の絵はがきも展示されている。
担当の小川紗弥子(さやこ)学芸員(38)は「阪急電車と関わる箕面の歴史を楽しんでもらい、当時の名残が街にあることも知ってほしい」と話す。
入館無料。木曜休館。問い合わせは資料館(072・723・2235)…
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら