入院中の高校生に学習の支援を 息子を亡くした父の思い

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後藤一也
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 新型コロナウイルス感染症が流行し、教育現場ではパソコンやタブレットなどを利用した遠隔授業の整備が進みつつあります。長男の鈴之介さんを小児がんで亡くした大阪市の久保田一男さん(59)は病院内での遠隔授業や訪問授業の整備を求めて活動してきました。

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 鈴之介は中学2年のとき、背中の痛みからあばら骨に肉腫が見つかりました。小児がんと診断され、本人は「大丈夫」と言っていましたが、強がっていたのかなと思います。

 高校でも剣道を続け、英留学を経験しましたが、高校2年で再発。大量の化学療法と自家末梢(まっしょう)血幹細胞移植を受けました。

 当時、大阪府では院内学級は中学校までで、高校にはありませんでした。友人が病院にノートを持ってきてくれ、勉強しました。鈴之介が院内学級の設置を求めて当時の橋下徹大阪市長にメールを出すと、すぐ返事があり、病院内で先生が授業をする取り組みが始まりました。

 鈴之介は高校3年で3回目の再発があり、センター試験を受けた直後の2013年1月に亡くなりました。

 「難病学生患者を支援する会…

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