(書評)『長与専斎と内務省の衛生行政』 小島和貴〈著〉

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 ■警察頼みでなく自治精神に期待

 長与専斎は明治8(1875)年から16年間、内務省の衛生局長を務めた。近代日本の草創期の衛生官僚といってもよい。その長与を軸にして、日本の衛生行政や個々の衛生環境がどのように整備されていったかを確かめようというのが本書の狙いである。

 長与の在任中にコレラの流行が…

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