石綿労災、992事業場を公表

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 厚生労働省は16日、アスベスト(石綿)の健康被害で2019年度に労災認定などを受けた人が、最後に曝露(ばくろ)作業をした勤め先992事業場を公表した。うち749事業場で、初めての認定者が出た。▼特集面=事業場一覧

 内訳は、建設業が599カ所、製造業などが393カ所。労災認定や特別遺族給付金の支給決定は1168件あったが、事業場が不明だったり個人事業主だったりした例を除いた。うち肺がん中皮腫などの労災認定は1093件で、前年度より9・6%増えた。増加は4年連続。

 石綿は06年に使用が全面禁止されたが、疾病の発症までの潜伏期間が30~40年などと長い。厚労省の担当者は「今後も年1千件前後を認定・決定する傾向は続くだろう」とみている。厚労省は17、18日の午前10時~午後5時、電話相談窓口(03・3595・3402)を設置する。民間団体の「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」も、両日の午前10時~午後7時にフリーダイヤル(0120・117・554)で相談に応じる。(高橋末菜)

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