(寂聴 残された日々:62)不自由な夏に 果てなき競争、戦争もコロナも

有料記事寂聴 残された日々

[PR]

 三十八度を越す暑さが、この二、三日つづいている。

 盆が来たというのに、この暑さでは、うっかり墓参りにも行かれない。

 私のように百歳に近くなった老人は、墓にたどりつく前に、倒れてしまうだろう。

 数えで九十九歳までも生きてしまった肉体は、さすがにこの猛暑の中では青息吐息、何も手につかない。

 相…

この記事は有料記事です。残り1220文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら