(古典百名山:77)石川啄木「一握の砂」 平田オリザが読む

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 ■近代短歌、完成させた一編

東海の小島の磯の白砂に

われ泣きぬれて

蟹(かに)とたはむる

 

たはむれに母を背負ひて

そのあまり軽(かろ)きに泣きて

三歩あゆまず

 

 誰もが耳にしたことのある石川啄木の短歌は、そのほとんどが一九一○年に出版された第一歌集『一握の砂』に収録されている。第二歌集『悲…

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