備蓄米、夏まで毎月放出へ 価格高止まり受け、江藤農水相が正式表明
江藤拓農林水産相は9日、高騰するコメの価格を抑えるため、備蓄米を追加で放出すると正式に表明した。新米が本格的に出回る前の時期である夏まで、毎月備蓄米を放出していく。まず今月21日の週に、3回目となる10万トンの入札を行う。
江藤氏が9日午前、首相官邸で石破茂首相と面会後、指示を受けたことを報道陣に明らかにした。江藤氏は「安定的な供給を通じて、上昇したコメの価格を落ち着かせるため、この夏の端境期まで、毎月、備蓄米の売り渡しを実施する」と説明。「可能な限り早く消費者の皆様方の手に渡るよう、対応策を検討する」と述べた。
米価の高騰を受け、政府はすでに備蓄米21万トンを放出し、2度の入札ですべて落札された。だが農水省によると、3月下旬に全国のスーパーで売られたコメの平均価格は高止まりが続いていた。
江藤氏は「端境期を越えるまで定期的に放出することで、流通の世界でコメが足りない状況を解消する」と述べた。必要であれば、さらなる対策を講じる考えも示した。
また江藤氏は、流通関係者に、米価の高止まり解消に向けた取り組みを要請すると説明。来週早々に、卸売業者や小売業者と意見交換を行う考えを示した。
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