ツバメ少年は観察7年 高校生がつがい役割解き明かす、DNA分析も

有料記事

神田剛
[PR]

 ツバメの生態や巣の観察を7年にわたって続けてきた高校生がいる。その研究成果が今年2月、「第10回高校生国際シンポジウム」(一般社団法人グローカルアカデミー主催)で、グランプリを受賞した。「ツバメ少年」と異名をとる彼の夢は鳥類の研究者として社会に羽ばたくことだ。今回、どんなことがわかったのか。

 奈良女子大付属中等教育学校6年(高校3年)の荻巣樹(おぎすいつき)さん(17)=奈良県生駒市在住=は、小学5年生の時から近鉄生駒駅前のショッピングセンターでツバメの巣の観察を続けてきた。

 ここでは飲食店などの軒先に例年、幾つもの巣が並ぶ。放課後になると通路にイスを置き、双眼鏡を手に産卵から巣立ちまで、親鳥のエサやり行動を観察。親鳥が巣に滞在する時間をストップウォッチで計測すると、オスは主にエサを運び、メスはヒナを温めて役割を分担していることが判明した。

DNA分析まで依頼

 さらに、子育ての開始が遅か…

この記事は有料記事です。残り671文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
神田剛
生駒支局長
専門・関心分野
近代の建築や歴史など
  • commentatorHeader
    板倉龍
    (科学雑誌Newton編集部長)
    2025年4月10日11時17分 投稿
    【視点】

    「聞いただけでワクワクが止まらない」。市長さんとまったく同じ気持ちです。小学校5年から7年にわたって継続してツバメの巣を定点観察しつづけることだけでもすごいですが,さらに採取したフンをDNA分析までして食べる昆虫の種や季節変動まで明らかにし

    …続きを読む