遅れる支援、取り残される人「誰も助けてくれない」 ミャンマー地震

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マンダレー=笠原真 バンコク=武石英史郎
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 ミャンマー第2の都市マンダレー中心部。王宮からほど近い自宅は倒壊した。数メートル離れた歩道のスペースで、ジャーディムアウンさん(33)の家族はプラスチックの椅子やテーブルを置いて暮らす。ペットボトルの水に、エナジードリンクの粉末を溶かして飲む。「熱中症に気をつけないと」

 こんな生活をして1週間が過ぎた。3~5月が最も暑い季節のマンダレーは、日中は気温40度になる。でも、物が散乱する自宅から何か盗まれないか心配で、昼も夜も自宅から離れようとは思えない。

 30年以上前、北部カチン州出身の父が建て、家族8人で暮らしてきた。3階建ての自慢の家。ところが3月28日、巨大な地震に襲われた。

 ジャーディムアウンさんは1人で家の中にいた。かろうじて外に逃げた直後、倒壊。「悲しい、という言葉では表せないくらいだった」。色々な思い出が、自宅とともに崩れ去ったような気がした。家は1、2階部分が倒壊し、3階の一部だけが残された。

 自宅は解体するしか手段はな…

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この記事を書いた人
笠原真
ヤンゴン支局長兼アジア総局
専門・関心分野
紛争、難民、格差
武石英史郎
アジア総局長|東南アジア・南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
アジア、グローバルサウス
ミャンマー地震

ミャンマー地震

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