日本郵政・増田社長「思い切って若い人に」元郵政官僚に初のバトン
6月の退任を決めた日本郵政の増田寛也社長(73)が2日に記者会見を開き、社長交代の理由について「若い人に思い切ってバトンタッチし、周囲でサポートする体制がいいと議論した」と述べた。後任には、4月1日付で常務執行役となった根岸一行・前日本郵便東海支社長(54)が昇格する。2007年の民営化後、日本郵政の社長に元郵政官僚が就くのは初めて。
増田氏は社長を退くタイミングについて、新たな中期経営計画の策定時期を迎えることも強調した。一昨年には外部からの社長起用も模索したが、「火中の栗」として敬遠され、昨年からは内部昇格を軸に検討。後任の根岸氏については「次世代のエース」と評した。
次期社長の根岸氏も同席し、「(不祥事の多発に対して)是正、再発防止、組織改革が最優先課題だ」と語った。
主要子会社の日本郵便では、ゆうちょ銀行の顧客情報を保険営業に不正流用するなど、法令に反した不祥事が続出している。
郵便局長でつくる任意団体の全国郵便局長会の要望を受け、自民党では郵政民営化法などの改正が検討されており、経営の不透明感が強まっている。
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