ラピダス、命運かけた「試作」段階へ 顧客と資金の調達も左右

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田中奏子 湯地正裕 篠健一郎 丸石伸一
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 国策半導体メーカーのラピダスは1日、北海道千歳市の工場で最先端半導体の試作準備が完了したと発表した。目標に掲げる2027年の量産実現には、顧客開拓と資金調達という二つの壁を乗り越えなければならない。そのためには、試作を軌道に乗せることが絶対条件となる。

 ラピダスの小池淳義社長は1日の記者会見で「本日からパイロット(試作)ラインの立ち上げを開始した。2027年を目標とする量産開始の実現につなげていきたい」と語った。

 同社は23年9月に工場の建設を始め、昨年12月からは製造工程の要となる「EUV露光装置」を設置するなど急ピッチで作業を進めてきた。1千以上の工程を経て、最初の試作品が完成するのは今年7月ごろという。

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この記事を書いた人
湯地正裕
経済部|電機業界担当
専門・関心分野
金融・財政政策、地域の公共交通
篠健一郎
専門記者
専門・関心分野
データジャーナリズム、プラットフォーマー