山火事を経験し「消防士になりたい」 大船渡の小学校が和服で入学式
大規模な山林火災に伴う避難指示により、一時休校した岩手県大船渡市の綾里小学校で1日、入学式があった。近隣に火災の被害が残る中、8人の新入生は晴れやかな和服に小さな身を包み、新たな一歩を踏み出した。
入学式を新年度早々の4月1日に行うのは、戦前からの習わしという。緊張した面持ちの新入生たちは、出席者から大きな手拍子で迎えられ体育館に入っていった。1人ずつ名前を呼ばれると、「はい」と元気よく立ち上がった。
冨沢広子校長は「あいさつと返事をちゃんとして、命を守る行動をとりましょう」と呼びかけた。山火事の影響で自宅が全壊した佐々木匡さんは、避難生活を経て家族で新たに借りた住宅から学校に登校し、「勉強を頑張りたい。給食が楽しみ」と笑顔を見せた。佐々木颯介さんは、消火活動で連日空を飛ぶ消防ヘリにあこがれを抱いたといい、「大人になったら消防士になりたい」と話した。
大船渡市では2月26日に同市赤崎町合足の山林で火災が発生し、市面積の約9%にあたる約2900ヘクタールが焼失。住民1人が死亡し、76棟の住宅が全壊するなど計210棟の建物に被害が出た。綾里小学校は2月27日から休校、3月17日に自校舎で授業を再開。体育館は消火活動の拠点になっていた…
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
岩手県大船渡市の山林火災
岩手県大船渡市で発生した山林火災の関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]