ムササビの森、氏子が守った 自然共生サイトに氏神神社が初認定
本井宏人
民間などの取り組みで生物多様性が守られている地域を認定する環境省の「自然共生サイト」に3月、三重県松阪市飯高町田引の八柱(やはしら)神社が加わった。地域の守り神である氏神神社の認定は全国で初めて。杉の巨木群などとともに、境内の「鎮守の森」を守ってきた住民の活動が評価された。
静寂に包まれた0.94ヘクタールの境内に、県内屈指と言われる巨木約100本の杉林が広がる。拝殿へ続く参道脇には、高さ45メートル、幹回り5.47メートル、樹齢300年以上と推定され、しめ縄が巻かれた杉の巨木が堂々とそびえる。神社の由緒書きの板と柱には、遷宮で使われなくなった伊勢神宮の古材が再利用や再々利用されている。
「田引の八柱さん」として親しまれてきた八柱神社は、松阪市から奈良県へと続く国道166号沿いの田引集落にあり、始まりは安土桃山時代までさかのぼることができるという。氏子は約100世帯。過疎化のため、ここ20年で25世帯ほどが減ったという。
自然共生サイトは、里山など…
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